
以前にこのブログでも何度か取り上げたことのある、バレンティーノ・ロッシ。
ロッシは、バイクレースの最高峰ともいわれるmotoGPにおいて、5年連続ワールドチャンピオンという偉業を成し遂げた、もはや生きる伝説といっても過言ではないほどのバイクレーサ。
僕もYZF-R1に乗っていたころ、ロッシのライディングスタイルにはものすごく大きな影響を受けたし、いつも「ロッシみたいに走るにはどうすればいいか」なんてことを考えながら走っていたものだ。
ロッシのライディングスタイルを知れば知るほど、理解すればするほど、バイクで高速走行することへの恐怖感が消え、安定した走りができるようになっていったのを、今でもよく覚えている。
やはり、彼の5年連続チャンピオンという結果には、それなりのしっかりとした原因・理由があるのだ。
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僕が以前お世話になっていた(多大なるご迷惑をおかけしていたとも言う)バイク屋の親父さんは、いつもこう言ってた。
「いいか。バイクはな、人が乗ってないほうが真っ直ぐ走るもんなんだぞ」
「バイクは人が曲げるもんじゃねぇ」
「バイクにまかせてりゃいいんだ」
「バイクの邪魔をしないことが、ライディングのすべてだ」
今は亡き、知られざる伝説の男 柳澤雄造の本質的な思想や理論(?)を伝承する、数少ない門下生である親父さん。そんな親父さんの含蓄ある言葉は、僕のライダーとしての人生を変え、そして支えてくれていた。
もちろんバイクは人間が操るための道具。だから、アクセルを開けるのも、ブレーキをかけるのも、曲げるのも人間だ。
でもそれ以前に、バイクを操り走るという行為には、重力や加速度、遠心力や摩擦係数などの、自然の摂理が大きく関わっている。それの影響は、四輪の車を運転するときよりも大きい。
人間は、バイクが挙動をかえるきっかけに過ぎないということを、親父さんは教えてくれた。
「お前、このままじゃ死ぬぞ。」と、僕のバイクのタイヤの磨り減り具合だけをみて、そういった親父さんの表情は、今でも忘れることができない。
で、話はロッシに戻るけども、彼が、5年連続チャンピオンという偉業を成し遂げることができた一因は、画像をご覧いただければ分かるように、彼特有のライディングスタイルにある。
バイクに乗ったことがない人には分かりづらいかもしれないけれど、ロッシのライディングスタイルは、とにかく美しい。そして、かっこいい。
彼がコーナに向けて体をインにオフセットするときの姿勢や、画像のようにコーナを抜けているときのリーンインの姿は、大きな額縁にいれて部屋に飾りたくなるほど芸術的で、理想的なライディングスタイルだと思う。
彼の姿は、まるでバイクという鉄のかたまりと一体になって、襲いくる自然の摂理の嵐のなかを駆け抜けているかのように、僕には見える。
彼の持ち前の無邪気な、まるで少年のような明るい性格は、自然の摂理さえも上手に味方につけてしまったのではないだろうか。
その結果が、彼の偉業だと思う。
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もちろんこれはバイクに乗ったことのない人でも、理屈が分からなくても、下の画像を見ていただければ大体は分かると思う。
一番上がロッシ。
深いバンク角でも、転ばず、吹き飛ばず、勝つロッシ。
転ぶライダー、遅いライダーには、必ず理由がある。転ばないライダー、速くて勝つライダーにも、必ず理由がある。
速いからリスクが高くて転ぶ? スピードが出ていなくて低リスクだから転ばない?
そうじゃない。
ロッシのような本当に速いライダーは、速くて、且つ安定している。だから勝てるんだ。
今の僕にとってロッシのライディングスタイルは、自然の摂理に順応した、もっとも美しい瞬間のひとつであるといわざるを得ないのだ。
(柳澤雄造 YUZO-MRDに関しては、僕の過去のこちらのエントリをご参照ください)
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